12月19日と23日に「文総ちょうこくみがき隊」のメンバー数名で、ミュンヘン?クリスマス市に出かけてきました。アドヴェント(待降節)に合わせて開かれるクリスマス市は、クリスマスの準備をし、冬に備えて食料を蓄える機会などとして、ヨーロッパでは中世の時代以来あちこちの町で開かれてきたそうです。ミュンヘンのクリスマス市も長い伝統を持ち、ミュンヘンと札幌市が姉妹都市であることから、札幌でも「ミュンヘン?クリスマス市」として大通公園2丁目を会場に毎年開かれています。札幌の街中でクリスマス気分が味わえるいちばんの行事と言っていいかもしれません。
もちろん、私たちの藤女子大学はカトリックの大学なので、このアドヴェントの季節はクリスマス飾りに囲まれ、学内でも十分クリスマスの雰囲気を楽しむことができます。
■学内のあちこちに飾られた、「プレゼピオ」と呼ばれるイエス?キリスト誕生の場面を再現したミニチュア模型
さて、今回、ちょうこくみがき隊でクリスマス市を訪れたのは、夏に磨いたブロンズ像の様子を確認するためでした。
以下、今回の確認の結果も交えつつ、ちょうこくみがき隊の今年度後半(夏休み後)の活動について報告します。
「札幌彫刻美術館友の会」主催、大通公園では今年度二度目となる彫刻清掃活動は当初9月7日(日)に予定していましたが、雨天のために9月28日(日)に延期して行われました。清掃したのは『吉井勇歌碑』と、そこからテレビ塔側の3丁目と2丁目にあるブロンズ像です。予定変更にともない参加者が減ったこともあり、大通公園ロータリークラブの皆さんが『吉井勇歌碑』、『泉の像』、『石川啄歌碑』を、私たちが『牧童』、『開拓母の像』、『花の母子像』、『湖風』と、それぞれ分担して同時並行で作業を進めることになりました。
『開拓母の像』と『花の母子像』はクリスマス市の会場にありますが、『花の母子像』には目立った汚れは見らなかったものの、『開拓母の像』には鳥の糞による汚れがついていました。
一方、クリスマス市の会場手前、3丁目の『牧童』と『湖風』にもやはり鳥の糞によると思われる汚れが見られました。
木々の豊かな大通公園だけのことはあって、プロンズ像が野鳥の糞で汚れてしまうのは仕方のないこととして、来シーズンも貴重な文化財を後世に残すつもりでしっかり磨こうと思います。ミュンヘン?クリスマス市は雪まつりと並んで、多くの人が大通公園を訪れる機会です。ぜひ厳しい寒さに耐えている彫刻作品にも目を向けてもらえたらと思います。
彫刻清掃活動に続く企画として、本郷新記念札幌彫刻美術館を10月19日(日)のサンクスデーに訪問しました。札幌芸術の森美術館の名品を集めた「彫刻三昧」展を鑑賞した後、サンクスデーのさまざまな特別企画に参加しました。
吉崎館長のスライドトーク『彫刻の楽しみ方 超入門』では、ブロンズ像に裸像が多いのはなぜかなど、「言われてみれば…」と思うような疑問を手がかりに彫刻作品の魅力をお話しいただきました。つづく、「『彫刻の道』さんぽ」では、彫刻美術館周辺に置かれたプロンズ像だけでなく、美術館に合わせてデザインされた街灯やマンホールの蓋などを、解説を受けながら鑑賞し、散策しました。
昼食後には、彫刻パフォーマー「ミドリーマン」といっしょに美術館前庭のブロンズ像の清掃活動に参加し、その後の梅村学芸員による「記念館解説ツアー」では、本郷新のかつてのアトリエ(記念館)に展示された作品について、丁寧な解説を受けました。その甲斐もあって、「『彫刻の手』のビンゴ」では、しっかり景品の缶バッジをゲットすることができました。充実した1日の締めは今回もパンケーキでした。
今年度の活動を振り返ると、札幌彫刻美術館友の会や大通公園ロータリークラブの皆さん、学年を超えた学生同士と、多くの方々と交流をもちながら彫刻清掃を行うことができました。来年度の活動の励みにしたいと思います。
(文総ちょうこくみがき隊)